「出なくていいですよ。食べてないから」(私)
「ご飯粒一粒も食べてない。ちょこっと食べたいなって」(患者)
「ちょこっとならいいですよ」(私)
「わたしは元に戻るんですかね」(患者)
「はい、それはゆっくり」(私)
ご自身に残された時間に限りのあることは覚悟しながらも、自宅で過ごす大切な時間を、積極的に充実したものにしようとしている--。
そんなご様子に接し、どんな患者さんの小さな思いにも、できるだけ寄り添いサポートしよう。それが在宅医療に求められるもっとも大切なニーズなのだと、思いを新たにしたのでした。
老親・家族 在宅での看取り方