帯状疱疹の疑いも…ワクチン接種1カ月後のピリピリした違和感には要注意

大規模接種会場へ向かう人たち(C)日刊ゲンダイ

「画像診断や採血の結果から、消去法で帯状疱疹ウイルスの再活性化しか考えられませんでした。抗ウイルス薬の点滴と経口剤の投与を開始したところ、翌日には帯状疱疹が数個出現。ただ、抗ウイルス薬の投与が早かったため皮疹はひどくならず、痛みや違和感といった神経痛は1週間ほどで消失しました」

■皮疹が出る前に抗ウイルス薬

 帯状疱疹は、子供の頃に感染した水痘ウイルス(水疱瘡のウイルス)が、水疱瘡が治った後も帯状疱疹ウイルスとなって体内の神経節に潜在し、なんらかの原因で免疫力が低下した際や免疫のバランスが崩れた際に再活性化し、発症する。

 症状は前述の通り、体の片側の神経痛、ピリピリした違和感から始まり、その1週間後くらいに皮疹が出現する。

「免疫の中で大きな役割を担っているのが免疫グロブリンです。頻回のワクチン接種でコロナに対する免疫グロブリンは増加し、罹患率や重症率は減少しますが、他のウイルスへの免疫力は相対的に低下する可能性がある。となると、コロナ以外の感染症に罹患する機会が増えることが考えられ、その代表的なものが帯状疱疹なのです」

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