肉中心で野菜が少ない食事は、腸内細菌のバランスを悪玉菌優位に傾けます。悪玉菌の中には、大腸がんに影響する毒素を作り出すものがいることも判明。その毒素が大腸粘膜での炎症を激しくすることも、若年大腸がんに関係することも指摘されています。
がん抑制遺伝子は、細胞のがん化を防ぐ働きがあるため、両親のどちらかにそれが機能しないと、子供はがんのブレーキが1つしかありません。1つでもブレーキがあれば、一見、問題はないのですが、2つのブレーキがある人に比べると、ブレーキ1つの人は発症までの時間が短くなることが分かってきました。つまり、若年発症です。
一般に発がんにおける遺伝的な影響は、10~20%。決して多くはありませんが、家族に若くして発がんした人が多い方は検査を早めることも有効でしょう。厚労省が推奨する大腸がん検診の対象は40歳以上ですが、20歳から検診を受けてもよいと思います。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵