これらの論文の表題からも推察されますが、退官後の品川先生の大きな仕事のひとつに、「核兵器の廃絶や核拡散防止」を心底から願い、広く社会に警鐘を打ち続けられていたと思いました。
産婦人科学という分野は、分娩、帝王切開、新生児、不妊等々、そして婦人科がん、末期がん、死まで見つめます。品川先生は、長い間、生命の誕生から死まで深く関わり、現役を退いてからも、哲学、倫理学、社会学をさらに深めていかれたのでしょう。
特に産科学では、生命の誕生という点からも、「命とはなにか?」を絶えず考えてこられたのではないかとあらためて思いました。
品川先生が活字に残された、命の考え方、思いを、深く理解していきたい。そう思わされました。
がんと向き合い生きていく