Dr.中川 がんサバイバーの知恵

精巣がんでは精子凍結保存で抗がん剤治療後の子づくりに備える

「爆笑問題」の田中裕二さん(C)日刊ゲンダイ

 皆さん気になる睾丸摘出について。一方を切除しても、もう一方が正常なら問題ありません。爆笑問題の田中裕二さんは良性の精巣腫瘍で片方を摘出しても、子宝に恵まれています。

 ただし、抗がん剤を使うと、精子形成の回復が難しい。若い男性に多いだけに、将来の子づくりに備えると、精子の凍結保存が必要になります。賢太さんも行っているかもしれません。

 男性にとっては股間がむずがゆくなるような気持ちになるかもしれませんが、がんの中ではかなり治りやすい。WBCでの兄の活躍を励みに、賢太さんも順調な経過をたどると思います。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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