独白 愉快な“病人”たち

便器を抱えたまま…リポーターの菊田あや子さん“めまい症”との苦闘

菊田あや子さん(C)日刊ゲンダイ

 9時過ぎに本番前のテストがあって、やれやれと思ったのもつかの間、ソファに横になった途端、超高速回転のメリーゴーラウンドに乗ったようになり、眼球がババーッと激しく動いているのを感じました。と同時に、ものすごい吐き気に襲われて、ついにトイレで吐いたんです。出たのは大量の胃液。嘔吐に備えてボウルを抱えながら本番を迎えました。でも、そこはプロなので何事もなかったかのようにしゃべって、9分間の生出演を終えることができました。

 すぐに病院へ行くことを考えましたが、1月3日だったのでその日はおとなしくして、翌4日に行きつけの大学病院の耳鼻科を受診しました。

 何科に行けばいいかは、検索ワード「めまい」で調べたらすぐにわかりました。こういうときインターネットは本当に便利です。

 病院で症状を話すと、歯科医院にあるような椅子に座らされて、大きなゴーグルのような眼鏡をかけさせられました。「後ろに倒れますよ」とゆっくりリクライニングしたその途端、グルグル目が回り出しました。かけた眼鏡で眼振(眼球が無意識に動いてしまう症状)が確認され、「良性発作性頭位めまい症」と診断されました。

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