独白 愉快な“病人”たち

便器を抱えたまま…リポーターの菊田あや子さん“めまい症”との苦闘

菊田あや子さん(C)日刊ゲンダイ

■いったん改善したものの1週間で再発

 加齢などによって耳石(耳の奥にある重力を感知する耳石器に張り付いているカルシウムの結晶)がはがれて半規管に入り、頭位に伴って耳石が動いてめまいを起こす病気です。治療は服薬と体操でした。

 服薬はあまり効果がなかったので2週間ほどでやめましたが、体操は今でも続けています。あおむけに寝た状態からゆっくり上体を起こして、そのまま体を前に倒す動作を20回。さらにあおむけに寝た状態から右にゴロン、左にゴロンと転がるのを20回。気持ち悪くなるんですけど頑張っています。

 私は上下に頭を動かすとダメで、朝起きるときはもちろん、高い所の物を取ろうとしたり、落ちた物を取ろうとするとクラクラしてしまいます。

 ただ、最初のめまいから3週間後、京都・大阪での講演会に出かけたときに一瞬、治ったんです。ちょうど大雪の日で、京都駅に降り立ったら全面真っ白。吹雪の中、凍えながらホテルを捜して、足元にも細心の注意を払って必死でした。途中で「予定したホテルで水が出なくなったので、別のホテルを用意しました」と連絡が入り、それが駅の反対側のホテルで本当に大変でした。

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