今回の国試の詳細な数字はまだ公開されていませんが、昨年度の数字は出ています(各大学の医学部医学科の入学状況及び国家試験結果等:文部科学省)。その中の「修業年限(6年)での歯科医師国家試験合格率」を見てみましょう。留年せずに6年間で卒業でき、しかも国試に合格したストレート組の割合です。
結果は国公立全体で66.5%、私立全体では44.7%でした。最も良かったのは岡山大学(85.4%)、次いで九州歯科大学(77.9%)、鹿児島大学(71.7%)などとなっています。
私立では東京歯科大学(71.1%)と昭和大学(70.4%)が高い数字を出しています。しかしほとんどが50%に達しておらず、鶴見大学(29.5%)、日本歯科大学新潟生命歯学部(26.0%)、岩手医科大学(25.5%)は、際立って低い数字になっています。
(表1)に国公立大学、(表2)に私立大学の公表されている新卒合格率と、国試ストレート合格率を載せておきました。新卒合格率とストレート合格率との乖離が大きい大学が目立ちます。歯学部進学を考えている方は、ご参考にするといいかもしれません。
国家資格合格率データを読む(3)歯科医師国家試験合格率
- 公開日:2023年04月06日
- 更新日:2023年04月06日
- by 永田宏
昨年度は国公立全体で66.5%、私立全体では44.7%
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。