「大人の麻疹」に気をつけろ 重症化や合併症のリスクが高い

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ただし、ワクチンを2回接種している人でもまれに十分な免疫を持たないケースがある。その場合、高熱が出ず発疹が全身に現れない軽症の「修飾麻疹」を発症する危険性がある。風邪と勘違いして知らないうちに周囲の人へうつすリスクがある。

 追加接種は保険適応外なので自費になる。目安は、麻疹単独ワクチンは6000円前後、MR(麻疹・風疹混合)ワクチンは1万円前後だ。

「また、妊娠中に麻疹に感染すると、流産や早産だけでなく、肺炎を引き起こし重症化しやすい。妊娠中はワクチンの接種ができないので、2回接種していない人は妊活前にパートナーと共にワクチンを打っておく必要があります。麻疹と間違われやすい風疹は、妊婦が感染すると先天性風疹症候群を引き起こす危険性があります。風疹予防を目的に自治体によっては無料でMRワクチンを受けられる地域もある。制度を利用すると、費用を抑えて接種できます」

 今後の感染拡大に備えて、早期にワクチンを打っておきたい。

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