突然の頭痛や首痛は…くも膜下出血を招く「椎骨動脈解離」かもしれない

働き盛りの男性が多い

「痛み」にも注意したい。

「椎骨動脈解離の主な症状は、首の後ろの痛みや頭痛です。痛みの程度は人それぞれで、耐えられる程度の痛みや今までに体験したことがない激しい痛みを訴える人もいます。整体で過度に首を動かしたり、ゴルフやジムで急に首を動かした際に解離が起こることもあります。首や頭に激しい痛みを感じたら、脳神経外科を受診して画像検査を受けてください」

 診断はMRIや3D-CTAなどの画像検査で行われ、超音波やレントゲンでは椎骨動脈解離は発見できない。首の後ろの痛みで整形外科を受診し、「肩こり」や「寝違え」とされて見逃されるケースも少なくないので、早期発見するためにも椎骨動脈解離の診断が可能な専門医を受診することが大切だ。

「画像診断で解離性脳動脈瘤が発見されても、小さくて破裂する危険性がなければ、手術の必要はありません。痛みに対しては鎮痛薬を処方し、経過観察を行います。血圧が上がると動脈瘤が破裂する危険があり、ストレスは血圧を上昇させます。仕事でストレスを感じている人は経過観察中は仕事から離れ、血圧が上がらないように1カ月間は自宅で安静にしてください」

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