レビー小体型では、表情が乏しくなる仮面様顔貌、動作の鈍さ(パーキンソン様症状)、声が小さくなる……など。前頭側頭葉変性症では特別な理由もなくニコニコ笑っている方がいる一方で、イライラが強く不機嫌な方もいます。
また、高齢者のうつ病で一見認知症に見えるうつ病性仮性認知症では、表情に乏しく動きが少なく、小声。悲愴感や不安感を訴えたり、自分の能力の低さを悲観している様子が見て取れることがよくあります。
ただ、いずれもその病気特有の情報ではなく、慎重に情報を集め、鑑別診断を行わなければならないのはいうまでもありません。画像診断の結果に重きを置きすぎると誤診してしまうリスクがあることも、医師はもちろん、患者さん側(ご家族を含む)も覚えておきたいポイントです。
第一人者が教える 認知症のすべて