ストレスが病気のリスク要因であることは理解できていても、そのメカニズムは難しく、また主観的な情報であるストレスの程度を測定・評価するのもなかなか難しいことから、がんとの関係においてこれを明らかにするのは難しいのだと思います。
長く続くストレスが、がん罹患のリスクを上昇させるとの研究報告もあります。過度なストレスは自律神経を刺激し続け、カテコラミンやグルココルチコイドなどのホルモン分泌を増加させます。たしかに、これが免疫機能を低下させ、がんの進行を促進させてしまうこともあると思います。
以前、肺がんの患者で、通常の治療以外に早期から充実した緩和ケア、心のケアを行うことにより、生存率が改善したという報告がありました。
職場において、ストレスチェックで「高ストレス」と判定されるのは、特に心身の症状、活気、イライラ感、疲労感、不安感、抑うつ感、身体愁訴などが強い場合で、その他にストレスの要因(仕事量、働きがいなど)、周囲の支援の有無などがその判定に使われます。
がんと向き合い生きていく