この中心静脈カテーテル留置の合併症として問題となっているのが、カンジダによる真菌性眼内炎です。治療開始が遅れてしまうと失明の危険性も高くなります。いかに早めに気づいて治療を開始するかが重要なのです。中心静脈カテーテルを留置されている時は、目のかすみや、蚊のようなものが飛んでいるように見える症状(飛蚊症)など、真菌性眼内炎の初期症状を見逃さないことが大切です。進行してしまうと充血、視力の低下、失明の危険もあります。 治療は主に抗真菌薬の点滴治療が行われますが、カンジダの治療に多く用いられるキャンディン系の抗真菌薬は眼球の奥の硝子体への移行が不良なため、アゾール系など他の抗真菌薬を用いるといった注意も必要になります。
感染症別 正しいクスリの使い方