「テレワークや行動自粛による筋力低下です。筋肉には水分を蓄える働きがある。筋肉量が少ない人は、体質的に熱中症になりやすい」
「運動習慣がない」「テレワークでほぼ自宅」「デスクワーク中心」といった人は要注意だ。タレントの所ジョージさんが2010年夏、熱中症を起こした時の様子を経口補水液の商品のCMで次のように語っていた。
「気がついた時にはもう頭がクラクラして、ドバーッと汗が出て止まらなくなって、手足にも力が入らなかった」
熱中症の症状は突然やってくる。「自分は大丈夫」との思い込みは、危険だ。
「救急搬送されるほどの重症度になれば命の危険があります。熱中症のダメージを特に受けやすい臓器は、脳、消化器、筋肉ですが、その中で脳細胞は死滅してしまえば、治療で元に戻せません。だから、重要なのは予防。熱中症のリスクをゼロにはできないが、予防はできる病気なのです」