時間栄養学と旬の食材

【コンブ】ヌメヌメ効果で高脂血症と糖尿病予防の報告も

コンブ

 そして、食物繊維も豊富なのも特徴ですね。中でも注目したい食物繊維がアルギン酸とフコイダン。コンブを水に漬けた時にヌルヌルする正体です。マウスの実験にはなりますが、高脂肪食を食べ肥満になってしまったマウスにコンブを摂取させると、アルギン酸の影響で中性脂肪の吸収が抑制されることが、高脂血症ラットの実験ではフコイダンを摂取させたことで中性脂肪や悪玉・善玉コレステロールの数値が改善したことなども報告されています。

 そのほか、高炭水化物食を取っているマウスにコンブを摂取させると、血糖値上昇が抑制されることもわかっており、高脂血症予防効果と糖尿病予防効果を持つ可能性があります。

 このようにアルギン酸とフコイダンはコレステロールの吸収と増加を抑制し、胆汁酸の吸着と排出を促進してくれるため、さらに動脈硬化も予防してくれる働きが期待されています!

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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