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手術を受けるなら男性外科医?女性外科医? 結果に違いあり スウェーデンの研究チームが報告

写真はイメージ(C)iStock

 解析の結果、男性外科医が手術した患者では、女性外科医が手術した患者と比べて、手術に関連した合併症(出血や臓器の損傷など)が1.29倍、統計学的に有意に多いことが示されました。また、術後の感染症や他の臓器の合併症など、手術中と手術後に発生したすべての合併症を含めて解析をしても、男性外科医による手術で12%、統計学的に有意に多いという結果でした。

 一方、手術時間については男性外科医よりも、女性外科医で約8分長いことが示されました。論文著者らは、男性外科医と比べて、女性外科医はより丁寧に外科処置を行っていた可能性について考察しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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