2次予防は、早期発見のためにがん検診が勧められます。がんの診断技術の進歩は目覚ましいものがあり、マンモグラフィーで乳がんが0期で発見された場合、悪性度が低ければ手術せずにホルモン剤で経過をみることも臨床試験で行われています。乳がんで、切除しないで済むとなれば画期的なことと思います。
また、がんの画像診断には人工知能(AI)が応用され、より精密に、そして見落としが少なくなることが期待されています。
がんの75歳未満の年齢調整死亡率は、全国では、平成28(2016)年には76.1でしたが、令和3(2021)年には67.4と約11.4%減少しています。がんの部位別の死亡率の推移では、男性では胃がん、肺がんおよび肝がんによる死亡率が、女性では胃がんおよび肝がんによる死亡率が減少しています。
ただ、これはあくまで年齢調整死亡率であり、がんによる死亡数は1981年から40年以上連続で死因のトップです。日本の全人口は減ってきていますが、65歳以上の人口は増加しており、これからも高齢化によるがん患者数が増加することが予想されています。2021年にがんに罹患した人は約100万人、死亡した人は38万1505人(男性22万2467人、女性15万9038人)で、全死亡総数の26.5%を占めています。
がんと向き合い生きていく