独白 愉快な“病人”たち

難病の表皮水疱症と闘う梅津真里奈さん「治療薬はないのでキズができるたびに…」

ラジオパーソナリティーの梅津真里奈さん(本人提供)

 洋服のタグを取るのは基本中の基本。靴で足首一周水ぶくれになったり、ペットボトルを開けるだけで手の皮がむけてしまう肌質です。

 中学生のときは、キズだらけの見た目からいじめに遭いました。「触ったらうつる」と言われ、通学できなかった時期もあります。もちろんうつる病気ではありません。

■病気を知ってもらわないと次の世代が大変

 役者に憧れて東京の専門学校に行ったこともあります。でも感染症を合併してしまって、下痢と嘔吐と42度近い高熱が出て生死に関わる状態になってしまったんです。親元を離れてひとり暮らしはできないと悟ったとき、東京でプロになる夢は消え、「なんで私だけ……」と悲観的になりました。

 でも、「表皮水疱症の患者会」に入って「この病気を知ってもらおう」と活動することで、少しずつ前向きになりました。皮膚疾患は軽視されがちな病気ですけど、全身に生キズが絶えないこの病気は合併症を起こしやすくて、じつは命に関わる病気です。

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