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複数の米医療関連メディアが選んだ2023年の医療ブレイクスルーは「痩せる薬」…肥満との戦いに新時代到来

(C)nortonrsx/iStock

 これらと競合するのがイーライリリー社のマンジャロとゼップバウンドです。ゼップバウンドは2023年11月、FDA米食品医薬品局から肥満治療薬として認可を受け、話題になりました。

 1カ月分が10〜20万円と高価ですが、供給不足が起こるほどの人気を集めています。その理由は、最大で体重が20%減ったという効果の高さです。

 一方期待されているのが、他の大手製薬会社の参入です。ファイザー、アムジェンなど大手も市場に参入してくる可能性があります。またファイザーでは経口タイプを開発しているという情報もあります。そうなれば胃の不調などの副作用が、ずっと少なくなることが期待されているのです。

 いずれにせよ、2024年アメリカ人の肥満症との戦いは、新たな局面を迎えたといえそうです。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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