老親・家族 在宅での看取り方

40代男性からの電話「コロナ後遺症で倦怠感がひどく病院へ通えません」

写真はイメージ

「コロナ後遺症外来で、フリーテストステロンが5.8と低くて、男性更年期障害って言われました。今後治療を始める予定ですが、倦怠感がひどくて、後遺症外来に行けるのかわかりません。そちらの在宅医療で、男性更年期障害の治療は可能でしょうか?」

 電話相談の主は、40代の男性。強い倦怠感で起き上がれない日もあるとのことで、緊急に訪問診療を開始しました。

 男性ホルモンであるテストステロンは、大脳に作用して前向きな思考を促し、筋肉や骨量の増加にも関係しています。中でも活性化しているフリーテストステロンが不足すると、性機能障害、認知機能の低下、うつ病、内臓脂肪の増加、骨粗しょう症のリスク向上ともなります。イキイキとした活力を維持するためにも必要なホルモンです。

 特にこの患者さんはさまざまな要因が重なって不眠や食欲不振、みぞおちの違和感や強い吐き気を催しておられ、すぐに薬を調整しました。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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