科学が証明!ストレス解消法

「誰かに教える」という気持ちを持って学ぶと記憶力が向上する

後で人に教えるという意識を持つと…

 しっかりと勉強した内容を頭の中に記憶させることは、思っている以上に難しい。せっかく覚えても、覚えたことが頭の中で整理ができていないなら、ごちゃごちゃのままで記憶として定着しません。

 自分が学んだことを誰かに教えようとして、うまく説明できなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。

 教えるという行為は、教える側がしっかりと内容を理解し、整理してインプットすることが重要です。まばらに頭の中に叩き込んでも、人にはうまく伝えられないのです。

 ワシントン大学セントルイス校のネストイコらは、「後で人に教えるという意識を持って勉強すると、それだけで学習効果が上がる」という興味深い研究(2014年)を行っています。人に教えるという意識を持つからこそ、まばらにインプットしないようになる--。そんな逆転の発想で、勉強をしようというわけです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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