子供のアトピー性皮膚炎(下)生後すぐからの治療でアレルギーの「連鎖」を食い止める

どうせ治らないと諦めないで

 アレルギーの原因物質が体内に入り、免疫機能が働いてアレルギー反応を起こすようになることを「感作」という。

「小児、特に乳幼児期は不適切な治療により皮膚だけではなく全身状態が悪くなります。適切な治療で防ぐことができますのでアレルギー体質があるお子さんには早い段階から関わっていきたい」(長尾医師)

■低栄養で発育不良を招くことも

 アトピー性皮膚炎だけでなく食物アレルギーも合併していると、保護者の判断で極端な除去食をしてしまうことにより低栄養となり、発達に影響することもある。アトピー性皮膚炎があると頭痛、睡眠障害、ADHD、不安、うつ病、糖尿病、肥満、高血圧、心疾患などと、直接的または間接的に関係していることも指摘されている。

「皮膚を良くすると、アトピー性皮膚炎により引き起こされていたさまざまな症状が抑えられる傾向があります」(長尾医師)

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