歯を削らない虫歯治療はここまで進化している…ドリルも麻酔も不要

小野氏によるレーザー治療(提供写真)

 カリソルブ療法とは、患部に薬剤を塗布して虫歯だけを溶かし、殺菌する治療法だ。次亜塩素酸ナトリウムとアミノ酸を混ぜると起こるクロラミン反応によって虫歯が溶け出したら、専用のさじを用いてかき出す。ドリルで削らないため麻酔の必要がなく、治療時間も約20分と短いのが特徴だ。

「ただ、かき出す際に痛みが生じる方が一定数いて、これは『露髄』という神経が露出してしまう手前の状態です。そういった方に対しては、『ドックベストセメント』と呼ばれる銅イオンを含んだ薬液を併用すると、強い殺菌力により虫歯自体が無菌化されます。さらにドックベストセメントは虫歯菌を殺菌する成分を半永久的に出し続けるとされ、虫歯治療だけでなく再発予防も兼ねているのです」

■レーザーで虫歯を蒸発させる

 痛みが少なく削らない歯科治療は、歯科の世界における重要なテーマとして、日々研究が重ねられてきた。中でも近年、画期的な治療法として話題になっているのが「レーザー治療」だ。

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