一生見える目をつくる

レーシック手術は「5分で済みます」に要注意…そんなに早く終わるはずがない

写真はイメージ

「レーシック手術」とはどんなものか? それは、目の表面にある角膜をエキシマレーザーで1000分の1ミリ単位で角膜の形を変化させ、近視・遠視・乱視の矯正をする治療です。エキシマレーザーは、混合ガスを用いてレーザー光を発生させています。

 手術の流れはこうです。まず、フラップと呼ばれる蓋のようなものを角膜の表面に作ります。これは術後の傷を保護して痛みを少なくし、視力の回復を早めるため。ちなみにこのフラップを作るにはフェムトセカンドレーザーを使います。

 このレーザーを開発した先生は後にノーベル賞を受賞しています。次に、そのフラップをめくってエキシマレーザーを照射し角膜を成形します。そして、フラップを元に戻し、きれいに整えて定着させ、手術は終了となります。ここまでで、だいたい15分ほどでしょうか。

 術後は全体がぼんやりとした感じに見え、この段階ではまだ「視力がよくなった」という実感はないでしょう。レーシックの効果がはっきりとわかるのは、翌朝となります。

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荒井宏幸

荒井宏幸

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

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