老親・家族 在宅での看取り方

ささいなことでイライラして怒ってしまう…自己嫌悪する患者さん

病気の影響で性格が変わってしまうことも…

 特に自宅という遠慮のいらない環境のため、なおさら患者さんも感情の抑制やコントロールが利かず、私たち在宅医療のスタッフに感情を吐露してしまうのではないでしょうか。

 また患者さんのそういった言動に、介護しているご家族の中にも悩まれている方が少なくないと伺います。

 それにはもともとの患者さんの性格もあるでしょうが、前述のように病気や薬のせいであるのかもしれません。また、他に原因があるのかもしれません。感情のコントロールが利かないことに悩まれ、ネガティブな精神状態に陥っている方もいます。

「ささいなことで怒る/イライラする」といったお悩みも、私たちに気軽に相談してほしいと思います。回避できる策を一緒に探しましょう。患者さんやご家族のためはもちろん、私たちが働く上で抱える悩みや問題を解決するヒントにもなるかもしれません。

3 / 3 ページ

下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

関連記事