上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

はやりの「16時間断食」は心臓にとってマイナスなのか

天野篤氏(C)日刊ゲンダイ

 循環器疾患の領域では、食事内容や食習慣が心血管疾患とどれくらい関係しているのかについての研究が世界中で実施されています。それもこれも、人間にとって食欲は欠かせない原点だからといえます。

 今回の断続的断食の研究のように、食欲を犠牲にして健康を維持するという方法が果たして人間にとってプラスになるのかどうか──。今後、ますます盛んに議論されるでしょう。

◆本コラム書籍化第3弾「60代、70代なら知っておく 血管と心臓を守る日常」(講談社ビーシー)4月18日発売

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天野篤

天野篤

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

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