医療数字のカラクリ

インスリンはがんを増やす!?

 それでは、スルフォニル尿素やインスリンを使ったグループでがんが多いのはなぜでしょう。これはやはりインスリンそのものにがんを増やす作用があるのかもしれません。というのもスルフォニル尿素も膵臓を刺激してインスリンを多く出す薬ですから、インスリンを多く使うのと同じような効果があります。これに対して、メトホルミンはインスリンの効きをよくする薬で、少ないインスリンを効率よく使うためにインスリンが高くならず、他の治療に比べてがんが少ないのかもしれないのです。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。7月末に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)を出すなど著書多数。