後悔しない選択は? 医者は「がん治療」をこう選んでいる

2人に1人が発症する時代/(C)日刊ゲンダイ

「私の友人である健康増進クリニックの水上治先生は、『西洋医学でも代替医療でもお金が許す限り何でもやる。ただ、抗がん剤だけは拒否したい』と言う。それは、副作用に苦しむ患者さんを目の当たりにしてきたことと、副作用による突然死を避けるためです」

 抗がん剤では、1~2%の人が心不全で突然亡くなっている。この1~2%を非常に低いと考える人もいるだろう。

「しかし水上先生は、心不全で亡くなる患者さんを実際に見てきて、自分が1~2%に入らない自信はない。身辺整理もできず、会いたい人にも会えず、突然死を迎えたくないというのが希望だそうです」

 客観的なデータを、自分の人生観と照らし合わせて判断する。抗がん剤治療の深刻な副作用と生存率をはかりにかけた時、どちらに傾くかは、人それぞれだ。

(2)すぐ結論を出さない

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