俳句の世界では「花粉症」は春の季語として定着しているそうです。言うまでもなくスギとヒノキが中心です。しかし、それ以外の花粉もそれぞれの季節ごとに空中を漂っています。たとえば夏はイネ科の花粉。これからの季節は、キク科のブタクサとヨモギ。ほかにカナムグラやイラクサも、秋の花粉症を引き起こします。
花粉が大量に飛ぶのは「風媒花」植物です。その名のとおり風を介して受粉します。風媒花植物は共通して花粉の量が多く、しかも粒子が小さいため飛びやすくなっています。それが花粉症を引き起こす原因になっているのです。
花粉を蜂などに運んでもらう「虫媒花」植物は、花粉の量が少なく粒子が大きいため、ほとんど飛散しません。ちなみに、セイタカアワダチソウは虫媒花ですから、花粉症になることはほとんどありません。見た目が派手で大きく蜜を持っているのが虫媒花、小さく目立たず蜂などが寄り付かないのが風媒花です。
死を招く病気は秋に発症する