愉快な“病人”たち

発症11年 囲碁棋士・木部夏生さん「糖尿病と対局」語る

「対局中のインスリン調整はいまだに難しいものです」と話す(C)日刊ゲンダイ

 2カ月後に退院して学校に戻ったとき、私は病気や注射のことをクラスで発表しました。みんなに理解してもらえたので、いじめも何もありません。ただ、注射は教室では危ないので保健室でと決めていました。

 注射の回数は、基礎インスリンのほかに毎食前に打つので、最低でも一日4回。おやつやジュースの前にも必要ですし、血糖値が200を超えたら追加を打つので10回ぐらいのときもあります。基礎インスリンというのは、一日の血糖値の上下幅が少なくなるよう、ある程度上げておくために打つインスリンで、食前のインスリンとは別物です。

 食事制限はありません。「カーボカウント」といって、炭水化物の摂取量によって食後の血糖値を把握して、そのために必要な量のインスリンを計算して打つのです。だから、いろいろな食べ物の炭水化物量は暗記しましたね。最近は大抵の商品に表示されていますけど、外食するときには絶対に必要なので。

3 / 6 ページ

関連記事