手術のピークは男女とも70代です。それでも新規患者の20%程度が手術を受けているに過ぎません。また80代以上は、男性が7%、女性では5%未満にとどまっています。
手術できたとしても、いずれもかなり大がかりなものになります。胆のうや胆管だけでなく、肝臓の一部、膵臓の一部、十二指腸なども併せて切除します。特に胆管は膵臓(膵頭)の内側を通っているため、胆管がん手術では膵頭部の切除がほとんど必須です。がんの広がりによっては胃や大腸の一部まで切り取ることもあります。そのため他の重大な疾患がなく、体力的に耐えられるなどの条件をクリアした患者のみが、手術を受けることができるのです。しかし手術を受けられても、5年生存率は40%程度といわれています。
他に放射線と抗がん剤があります。ただ放射線の効果は定かでなく、あまり効かないという医師もいます。また、抗がん剤は進行を一時的に食い止める効果はありますが、残念ながら根治させる力はありません。
明細書が語る日本の医療