乳幼児は命の危険も 異例流行「RSウイルス」の基礎知識

乳幼児と高齢者では命に関わる危険(C)日刊ゲンダイ

 今年、例年にない増加傾向が見られるのが、RSウイルス感染症だ。どういう疾患か? 池袋大谷クリニックの大谷義夫院長(呼吸器・内科・アレルギー専門医)に話を聞いた。

 2017年第31週(7月31日~8月6日)の速報データによると、全国でのRSウイルス感染症の報告数は4934件。前週の報告数3306件はすでに本格的な流行の段階であることを示していたが、それよりも50%近い増加だ。

 報告数が最も多いのは、東京都で、その後に、神奈川県、大阪府、福岡県と大都市が続く。

■どういう症状が出るのか?

「呼吸器系の疾患で、4~5日間の潜伏期を経て、鼻水など上気道の症状から、咳を主にした下気道の症状に移ります。通常、見た感じでは、RSウイルス感染症と風邪の違いはわかりません」

 本来は、9月くらいから流行が始まるが、今年はスタートが早い。

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