これらの認知症はいずれも異常なタウによって引き起こされる病気ということで、「タウオパチー」と呼ばれている。
頭部に衝撃を受けるアメフト選手やボクサーが発症する外傷性脳症は認知症症状が出ることが知られているが最近は、その患者の脳には、「タウタンパク質の蓄積」と「脳組織の変性」が確認されている。
「Aβはむしろ脳卒中などとの関連があるのではないかと思っています」
仮にこの話が本当なら、脳内のAβの減少を期待してアーモンドやクルミなどのナッツ類を食しても認知症阻止には役立たないことになる。
「将来、認知症で子供に迷惑をかけたくない」という気持ちはわかるが、慌てず、確定した事実に基づいて対策を進めても遅くないのではないか。