そういう中での「共存発言」です。番組では、同居する子供のサポートについても触れていました。「(子供が)いろいろ助けてくれますし、頼もしいですね。しんどいなというときも、『しんどい? そんなときもあるよね』と流してくれます」と子供に勇気づけられている様子がうかがえるでしょう。
■迷ったらやめておく
「力むと疲れてしまう。いつも力を入れてファイティングポーズを取るのはつらい」
苦しい再発を乗り越えてきたことで、力の抜き方を覚えたのでしょう。それが、「共存」につながったと思います。
なぜ、それが大切かというと、「迷ったら、やめておく」が、がん治療の鉄則だと思うからなのです。
がん患者は、病気を克服しようという気持ちが強く、次の治療、新しい治療を求めがちです。しかし、たとえば、抗がん剤治療を繰り返して、白血球が低下したような状態では、重篤な感染のリスクが高まります。とにかく無理をしないことが第一。白血球の減少は、多くの抗がん剤で見られる副作用ですから。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁