米国の裁判がきっかけ…やはりコーヒーは健康に悪いのか

インスタントよりレギュラーコーヒーが望ましい(C)日刊ゲンダイ

 45万人以上を対象にした大規模な健康調査でも、「コーヒーをたくさん飲む人の方が総死亡リスクが10%程度低下した」という結果が出ている。

 また、国立がん研究センターの調査では、コーヒーをほとんど飲まない人に比べ、毎日飲む人は肝臓がんの発生率が約半分になり、毎日5杯以上飲む人は約4分の1に抑えられることがわかっている。

 大腸がん、口腔咽頭がん、前立腺がんなどのリスクを軽減させるという報告もある。

 ほかにも、アルツハイマー型認知症になるリスクが最大62%も低下することや、2型糖尿病、パーキンソン病、脳卒中などの心血管系疾患の予防に効果があるという研究もある。

 コーヒーに含まれているカフェイン、クロロゲン酸(ポリフェノールの一種)、ニコチン酸類(ビタミンB)、NMP(N―メチルピリジニウムイオン)といった物質が、こうしたさまざまな健康効果に主体的に作用していると考えられ、世界中で研究されているのだ。

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