患者が語る 糖尿病と一生付き合う法

低血糖で昏倒…しかし血糖測定器で“200超”表示の理由は

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 主治医とケンカしてまでインスリンの量を減らさず、高血糖になっている時間を少しでも短くしようとしてきた僕だが、ある時期、少々ムキになってインスリンを打ちすぎていたことは否めない。その結果、昏倒して深夜に救急搬送されるような目にも遭っているのだ。

 しかもそのとき、当直医が経験の浅い若いインターンみたいな先生だったばかりに、僕は危うく死の瀬戸際まで行かされている。

 過去の経験から、僕の意識喪失が低血糖によるものだと確信していた妻は、救急隊員にもそう伝えていた。ところが当直医は測定器で血糖値を測ってみたら200㎎/デシリットルを超えるむしろ高い値だったから、昏倒は低血糖以外の原因だと指摘してきたという。脳の疾患なども考えられるということで、僕は意識がないままCTスキャンにまでかけられていたらしい。しかし妻は、納得できずにいた。もしも低血糖なら、可及的速やかにブドウ糖を投与する必要がある。その間にほかの検査などをしていたら、手遅れになる可能性もあるではないか。

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平山瑞穂

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

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