■便利に方法を毛嫌いするのはもったいない
体温を上げる働きなどがある黄体ホルモンも生理痛の原因だ。
このホルモンは、排卵後に分泌される。その影響で女性は体をコントロールする自律神経のバランスを崩し、頭痛やイライラなどの不調を起こす。
「ピルはこの2種類の女性ホルモンが含まれています。そのため、内服するとこれらの女性ホルモンが体内に分泌された状態になり、排卵と子宮内膜の肥厚を抑制するだけでなくプロスタグランジンの過剰分泌を抑えます。また、ピルの内服で黄体ホルモンの種類が変更されることで、月経前のイライラや頭痛、吐き気などが鎮まるのです」
とはいえ、「子供がピルを使うなんて」と眉をひそめる人もいるかもしれない。
しかし、日本では避妊用ピルと区別して低用量ピルを「低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬」(LEP)と呼び月経困難症の治療薬として使われている。産婦人科のガイドラインなどでも紹介されている。