人生100年時代の健康法

70代後半で10人に1人が要支援以上に 働けるのは何歳まで?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 認知症というわけではありませんが、人によっては認知能力が衰え始め、注意力も低下します。新しいことがほぼ覚えられなくなり、昨日言われたことを思い出せなかったり、同じ話を何度も繰り返したりと、仕事に必要なコミュニケーション能力がだいぶ落ちてしまいます。

 そこで男性の年齢別に要支援・要介護者(合計)の割合を計算してみると、次のような結果になりました。

 65~69歳 3.3%
 70~74歳 5.8%
 75~79歳 10.9%
 80~84歳 21.5%
 85~89歳 37.4%
 90歳以上  57.6%

 60代後半で要支援以上になる人は少ないですが、70代後半では10人に1人、80代前半では10人に2人といった具合に、年齢とともに増えていきます。

 これらの数字から、働くとしてもせいぜい75歳か80歳ぐらいまで、と思えてしまいます。しかし寿命はさらに15年、20年も続くのです。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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