独白 愉快な“病人”たち

手術で死にかけて…仁支川峰子さん甲状腺がん闘病を語る

仁支川峰子さん(C)日刊ゲンダイ

 息が止まりそうになって、死にかけました。でも甲状腺がんのせいじゃありません。もうはっきりわかっているから言いますけど、手術で失敗されたんです。「医療の現場ではこういうことがあるんですよ」ってことを世の中に発信するために私は生かされたんだと思っています。

 甲状腺がんがわかったのは、2010年3月半ばでした。まずは1月に博多での舞台公演中に突然、声が詰まって出にくくなり始めました。喉の中がずっとイガイガしている状態で、外見でもポコッとプチトマトが入ったような膨らみが日に日に成長していくのがわかりました。

 ちゃんと食べているのに急激に痩せていくし、「おかしいな、しんどいな」と思っていましたところ、突然失禁をしたんです。ちょうど休演日で、ベッドで横になっていたとき、目は覚めていたのに尿意がないまま……そりゃもうビックリしました。借りていたウイークリーマンションだったので大慌てでお掃除して……。でも「きっと疲れてるんだ」と思っていて、喉の膨らみも「脂肪の塊だろう」ぐらいにしか考えていませんでした。

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