独白 愉快な“病人”たち

点滴が生ビールに見えて…宮路オサムさん闘病生活を振り返る

宮路オサムさん(C)日刊ゲンダイ

「生存率50%」

 2006年4月、女房は医師にそう告げられたそうです。

 その日は、コンサートが終わって帰宅後、突然背中に激痛があって、夜に女房の運転で救急病院に駆け込んだんです。自分では胆石が悪さをしているんだろうと思っていました。というのも、ちょうどその頃、友人との世間話で胆石の話になって、気になったので調べてみたら3~4個見つかったんです。でも、「痛みがないなら取らなくてもいい」と言われたばかりでした。

 医師にそのことを告げて検査を受けると、確かに胆石が悪さをしていたのですが、それどころではない「急性膵炎」が分かりました。膵臓が炎症を起こして半分溶けていたとか……。

 さらに判明したのが「アルコール依存症」です。61歳のその日まで、自分がアルコール依存症だとは思っていませんでした。

1 / 6 ページ

関連記事