あかねの空が 町をそめ坊やをそめて 暮れていく
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Mさんは子供が出てくる詩をたくさん作って毎日送ってくれたのです。Hさんはどれだけ心が安らぎ、励まされたことでしょう。
■がんが進行しても希望を失わなかった
われわれはがんとも抗がん剤とも告げずに治療をしました。それでも、Hさんは私を信頼してくださり、頑張りました。「先生、私が元気になったら、もしできたら一緒に病院をやりたいね。一緒に病院を!」
がんが進行していても希望を失っていませんでした。奥さんは毎日毎日、付きっきりでした。正月はなんとか自宅で過ごすことができました。しかし、すぐに息が苦しくて横になることができず座位のままで過ごすようになり、とうとう気管切開をすることになりました。言葉が出しにくくなることから、Hさんは3人のお子さんあてに、震える手でこんな言葉を書き記しました。
がんと向き合い生きていく