ほかにも「痩せ薬」につながるのではないか、という研究結果が発表されています。たとえば、東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授らは、「AIM」というタンパク質が「痩せ」に関係していることをマウスの実験で突き止めました。AIMが脂肪の蓄積を抑制し、また、脂肪細胞に蓄えた中性脂肪の塊を“消す”作用があるというのです。
AIMは脳には作用しないため、「脳に作用して拒食症を招く」という心配がないのも利点。さらには、AIMを特定の部位に注射すると、“部分痩せ”も可能だと考えられています。「簡単に痩せられる」時代が今後やってくるかもしれませんね。ただし、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスが少ない生活といった“痩せるための必須条件”は、「痩せる」以外のメリットもたくさんある。新たな痩せ薬が登場しても、「好きなもの食べてよし、運動しなくてもよし」とはなりません。
進化する糖尿病治療法