「いつの間にか骨折…」が引き起こす脳梗塞に要注意

骨折連鎖から「寝たきり」も

 ビタミンKは納豆や葉物野菜に多く含まれている。ビタミンDは小魚などからでも摂取できるが、主に紫外線を浴びることによって皮膚で合成され、カルシウムの吸収を促進する。

「最近は魚をほとんど食べず、通勤はバスと電車の乗り継ぎで日中もほとんど外に出ないという中高年が多い。そのためビタミンDの摂取・合成が減少してカルシウムの吸収、骨への取り込みがうまくいかず、十分な骨を作れない人が多い。骨は負荷がかかるほど骨を形成する細胞が活発に活動するため、運動は大切なのですが、その機会も少ない。こうした中高年は隠れ骨粗しょう症で椎体骨折しやすいのです」

 脳梗塞は日照時間が短い冬場の起床時にもっとも多いという。それは「いつの間にか骨折」による合併症である脂肪塞栓症候群も影響しているかもしれない。中高年はこの冬、骨対策にも十分注意することだ。

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