愉快な“病人”たち

日本語学者・山口仲美さん がん手術で抱えた“選択の悩み”

山口仲美さん(C)日刊ゲンダイ

 でも、この後、私の病状を聞いた他の同僚が、親切心から、大腸の内視鏡検査の名医を紹介してくださったんですよ。テレビにもたびたび出演していらっしゃる名医。そして、その名医自ら私に電話をくださって、「検査をしてあげるからいらっしゃい」と言ってくださる。

 いやいや、悩みましたよ。どちらの病院にかかったらいいのかと。

 頭を冷やして考えた。まず、内視鏡検査の結果、がんであることが確定した場合は手術になる。すると、名医の病院を選択すると、手術は他の医師がしてくださることになる。その医師の腕は、定かではない。それから、名医のいらっしゃる病院は、私の家から通いきれない場所にある。がんの治療は1回で終わることはないので、自宅から通える場所でないと困る。

 そんな2つの理由から、最初の同僚が紹介してくれた病院に決めました。

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