そのゲノム異常を調べるのが遺伝子検査。そこで得られた遺伝子変異に効果的な治療薬を使うのが目的です。そんなゲノム医療は、オーダーメード医療として期待値が高いのは事実でしょう。
手術が受けられず、抗がん剤も放射線も効かないがんでも、この検査によって効果的な薬が見つかり、完治に近い状態に改善したケースは確かにあります。でも、問題点も多いのです。
■重要なのはメタボ対策と検診受診
そのひとつが、保険適用の対象の狭さ。
手術、放射線、抗がん剤の標準治療が存在しない希少がんや原発不明がん、そして標準治療を終えて選択肢がなくなった方。2019年にがんと診断されるのは約102万人と予測されますが、対象者は約1万人ですから、せいぜい1%なのです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁