そんな状況のところに、新型コロナによる重症肺炎の患者さんが運び込まれると、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)のような高度医療機器の管理のために人手が足りなくなるうえ、設備も不足してしまいます。
■専用病棟の確保も足並みが揃っていない
新型コロナの重症肺炎に対しては、一度びまん性肺炎に進行するとこうした機器による大掛かりな医療が行われ、いったん始めると最低でも2週間の期間が必要です。それに対応するためには、専属チームを編成するなど本来の病院全体の機能の一部を新型コロナ用に移さなければなりません。しかし、病院単独ではそうした判断はなかなかできないものです。今回は緊急事態宣言が出されたことによって、通常の診療を減らして新型コロナの治療に対応する方針にシフトした医療機関がほとんどでしょう。
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