「家族にうつすと大変だから家に入らない。今日は車の中で寝る」
そういう医療者はたくさんいます。肉体と精神の疲弊が続き、ふとした隙にコロナが入り込むのが心配です。
■抗がん剤点滴をホルモン治療に変えた病院も
このような時期にがんと診断された方はどうすればいいのでしょうか。日本臨床腫瘍学会は「がん診療と新型コロナウイルス感染症:がん患者さん向けQ&A」(2020年4月20日更新)を公表しています。
がんの治療薬の多くは外来で投与されています。抗がん剤の点滴はいつもより増して患者の状態に注意が払われます。ある病院では、乳がんの抗がん剤点滴を内服のホルモン治療に変えたそうです。
国は、検査の大変さや医療崩壊を起こすといったことを理由にして、PCR検査の実施を世界の中で最も少なくしました。しかし20日、全国医学部長病院長会議で、院内感染を防ぐ水際対策として「すべての入院患者に対し、手術などの前にPCR検査を公費でできるようにしてほしい」と国に要望しました。
がんと向き合い生きていく