進化する糖尿病治療法

起床時の頭痛とだるさ、日中の眠気は「小顔」に原因あり

やせ型で小顔でもSASのリスクが高くなる(C)日刊ゲンダイ

 SASの重症度が上がるほど糖尿病を合併する割合は高く、女性が診断を受けた「中等症(無呼吸、低呼吸指数15以上)」では14・7%が糖尿病を合併しており、年齢、性別、ウエスト回りで補正しても、SASを合併していると糖尿病の発症リスクが1・62倍という報告があります。

 前回のこの欄でもご紹介したように、睡眠と糖尿病・高血圧などの生活習慣病は相互関係にあります。日中の眠気が強い場合、肥満でなくてもSASの可能性も考えた方がいいでしょう。いびきを録音するアプリもあるので、ひとり暮らしなら、それを利用してまずチェックするのも手ですね。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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