病気を近づけない体のメンテナンス

肌<上>専門医が教えるマスクの肌トラブル回避法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 新型コロナの蔓延で、今年は高温多湿の中でのマスク着用で不快な思いをしている人は多いだろう。口の周りが蒸れると雑菌が繁殖しやすくなるので、湿疹など肌のトラブルが起こりやすい。どんな対策をとればいいのか。「うるおい皮ふ科クリニック」(千葉県松戸市)の豊田雅彦院長が言う。

「マスクはできるだけ肌触りが良く、通気性の良いものを選びましょう。着けてみてかゆみなどがなければ、素材は特に問いません。一般的な使い捨ての不織布マスクを使用する場合は、時間がたつとけば立って刺激になりやすいので、できれば日中に1回は取り換えた方がいいでしょう。それと、少し大きめのマスクにして、定期的にマスクを浮かせてマスク内の湿気を逃し、蒸れを防ぐようにします。また、皮脂や汗、唾液などの汚れによる肌荒れを防ぐために、ティッシュなどでこまめに口の周りをやさしく拭くようにしてください」

 そして、何より大切になるのは朝、マスクを着用する前や帰宅して洗顔した後に、顔全体にたっぷりと保湿剤を塗ることだ。肌の保湿が保たれていないと皮膚のバリアー機能が低下して、細菌やアレルゲン(アレルギーの原因物質)などが侵入して湿疹やかぶれなどの原因になる。

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