80代の10人に1人は心房細動 4割が死の危険に気付いていない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 脳梗塞の20~30%は心房細動によるもので、心房細動の人は、そうでない人より5倍、脳梗塞になりやすいといわれている。抗凝固薬でリスクを下げられるが、薬は毎日飲まなければならない。

 さらに、認知症だ。心房細動は認知症に1・4倍なりやすく、すべての認知症の危険因子と報告されている。

 心不全、脳梗塞は前述の通り、命に関わる病気。それもあり、心不全は死亡リスクの高さも指摘されている。その率、1・5~3・5倍だ。

 では、心房細動かどうかをチェックするにはどうすればいいのか? 自覚症状がない人が4割なので「不調がない」というのは当てにならない。自宅で簡単に心電図を測れる家庭用心電計があるので、これで測定した結果を病院に持っていき、チェックしてもらう手もある。これが面倒なら、第1段階として、脈拍を測定する。人さし指、中指、薬指の3本の指の腹を手首に当てると測定しやすい。15秒間ほど指の腹を当てて、間隔が不規則だと思ったら1~2分ほど続ける。脈が不規則、脈が弱い場合は、不整脈をよく診ている医療機関を受診すべき。

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